歯医者のホワイトニングとセルフホワイトニング、どう違うの?

新年明けましておめでとうございます。副院長です。

オリンピックまでまだまだ遠いなぁと思っていましたが、気づけばもうそこまでですね!時間が経つのが早すぎて訳がわかりません。

ところで皆さん、最近、町中で「セルフホワイトニング」や「ホワイトニングサロン」という言葉を見かけたことはありませんか?値段を見てみると、歯医者でやるようなホワイトニングよりも断然安いですよね。なんでこんなに違うの?セルフでやった方が良いじゃん!って思った方もいるかもしれません。

今回はその違いをお話ししようかなと思います。

ホワイトニングサロンは医療機関ではない

簡単に言うと、ホワイトニングサロンは医療機関ではないです。歯科医師や歯科衛生士といった、国家資格を持つ人が施設内に配置されてなくても良いのです。

歯科医師や歯科衛生士以外の人が患者さんの口腔内を診ることは、日本の法律で禁止されています。そのため、ホワイトニングサロンのスタッフさんは、患者さん(お客さん?)のお口の中に薬剤を塗るなどの行為が出来ません。そのため、ホワイトニングサロンではお客さん自身に施術してもらうという、セルフホワイトニングの方式がとられます。

使う薬剤が違う

歯科医院で使用する薬剤…過酸化水素、過酸化尿素

これらは「医薬品」に分類されるため、これらの薬剤を用いて施術を行なう際には、歯科医師や歯科衛生士である必要があります。過酸化水素って消毒用のオキシドールじゃん、と思うかもしれませんが、歯医者のホワイトニングに使うものは濃度がかなり高く、劇薬指定されています。

ホワイトニングサロンなどで使用する薬剤…ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム

これらは「医薬品添加物」に相当するもので、資格がなくても扱えます。一部のホワイトニング用歯磨き粉にも含まれています。

薬が違うならばその作用も違う

ポリリン酸ナトリウムやメタリン酸ナトリウムは、歯の表面についた外部着色を分解するだけにとどまります。そのため、歯の内側にある色素の分解は出来ないのです。

一方で過酸化水素などを使った歯医者のホワイトニングは、歯の内側の色素も分解していきます。フリーラジカルというものが歯の内側で暴れ回ることで、内側から文字通り漂白していくんですね。

セルフホワイトニング…本来の自身の歯の色を取り戻す

歯医者のホワイトニング…本来の色よりも白くする

こんな認識で良いと思います。

ここまでの説明だと、歯医者でのホワイトニングの方が良いように聞こえますよね。ではそれぞれの方法のメリット、デメリットを挙げてみます。

セルフホワイトニングのメリット

・費用が安い

・作用が緩やかで痛みが出にくい

セルフホワイトニングのデメリット

・有資格者による口腔内の診察がない

・表面の着色しか落とせない

歯医者のホワイトニングのメリット

・事前の診察があるため、ホワイトニングに影響する因子の発見、治療ができる

・本来の歯の色以上に白くできる

歯医者のホワイトニングのデメリット

・痛みが出やすい

・費用が高い

いずれの方法でも効果が出にくい人はいるので、その点は注意しましょう。場合によっては施術自体が出来ないこともあります。

目的に合った方法を選びましょう!

勘違いしないでいただきたいのですが、私自身、セルフホワイトニングが悪いとは思わないという事です。むしろホワイトニングがどういうものか、お手軽に体験する手段としては良いものだと思います。それで目指す白さが手に入ればそれでオッケーだと思いますし、より白い歯を目指したくなれば、歯医者でのホワイトニングを受けることを考えてみても良いかと思います。

ただ、いずれの方法を選ぶにしても、事前にしっかりと歯医者さんに相談するのが良いでしょう。大丈夫です、どっちの方法を選ぶにしてもきちんと相談に乗ってくれるはずです。

ちなみに皆川歯科医院では、ホームホワイトニングを提供していますので、ご参考にしていただければ幸いです。

ここまで読んでいただきありがとうございました。副院長でした。