こんにちは、副院長です。
私事ですが、我が子が生まれて今月で1歳と半年になります。ここまで何事もなく育ってくれて本当に何よりです。
そんな我が子ですが、親の願いが通じたのか歯磨きが(多分)好きな子になってくれました。最近では自分で歯ブラシを持ってシャカシャカやってくれます。
我が子の成長が嬉しい反面、気を付けなければならないのが「歯ブラシ事故」です。これ、本当に気を付けています。歯磨き中の事故って意外なほど多いんですよ。この記事を見てくださった方の中にもヒヤッとした経験がある方もいるのではないでしょうか。
今回はその歯磨き事故とその予防策についてお話ししていきます。
歯磨き事故の実態
東京消防庁によると、平成23年から28年にかけて、5歳以下の歯ブラシによる事故で医療機関を受診または救急搬送された事例は337件でした。そのうち61件は入院しています。年齢別に見ると1歳が160件と最も多く、2歳で99件、3歳で44件と続きます。この搬送件数は毎年40件前後で推移していて、減少傾向にありません。
原因と事故直前の状況を見てみると、「転倒」や「ぶつかる」が多く、次いで床より高いところからの「転落」となっています。これを考えると、座らずに歯磨きをすることが子供にとって非常に危険であることがわかります。
歯磨き事故への対策
事故というものに関して、まず第1に考えるべきは発生の「予防」です。予防のために、歯磨きを行う「環境」と「道具」の見直しをしてみましょう。
環境の見直し
- 必ず保護者が付き添う、見守る
- ソファーや踏み台の上など不安定な場所は避け、床に座って磨かせる
- 部屋の整理整頓をする。寝室では布団にも注意
- ペットや兄弟に注意する
道具の見直し
- 事故の多い3歳前半までは、事故防止対策を施した歯ブラシを使用する(例.持ち手がリング状になっている、持ち手に喉突き防止の傘が付いている、過剰な力が加わると曲がるようになっている)
- 子供用歯ブラシと、仕上げ磨き用歯ブラシを使い分ける
成長していくにつれて、子供はなんでも自分でやりたがったり、大人の真似をしたくなるものです。お父さんお母さんが全部やってしまえば安心かもしれませんが、子どもの歯磨きの習慣を身につけさせるためにも、是非やらせてあげましょう。そしてその際には「座ったまま歯磨きしようね」、「歯ブラシをくわえたまま歩かないでね」など優しく語りかけてあげてください。
今回のお話の子供の歯ブラシ事故に関して、東京都ではインターネット上でリーフレットや資料を公開しているので、是非読んでみてください。
児童施設などを利用していると、子どもの歯磨きに悩むお母さんお父さんはとても多いように感じます。いろいろ聞きたいことはあるけれど、なかなか時間がとれない!という方がたくさんいるのでしょう。少しでもそういった方々の力になれればと思います。
子どもの歯磨きの悩みは皆川歯科医院まで!