差し歯?入れ歯?被せ物?詰め物?

こんにちは!副院長です。
いーきーなーりーですが皆さーん!差し歯、入れ歯、ブリッジ、被せ物、詰め物などなど、それぞれがどんなものか、違いをしっかりと知ってますでしょうか?日々の診療をしていて、ブリッジや被せ物のことを入れ歯とおっしゃる患者さんがいらっしゃったり、その逆パターンがあったりと、意外とみんな知らないのかな?と思ったので、今日はそのへんのちょっとした豆知識的なお話です。

差し歯、入れ歯、被せ物、詰め物、インプラント、これらは全部別々のものです!
はい、これ全部別々のものなんです。ちょっとした違いなんですが違うんです。入れ歯とブリッジがどんなものか説明した記事が以前にありますので、是非そちらを読んでみてください。

入れ歯編https://info.dental-net.jp/minakawa-do/2019/02/26/%e6%8a%9c%e6%ad%af%e3%81%97%e3%81%9f%e5%be%8c%e3%81%ae%e4%bf%ae%e5%be%a9%e6%96%b9%e6%b3%95%e3%80%9c%e5%85%a5%e3%82%8c%e6%ad%af%e7%b7%a8%e3%80%9c/

ブリッジ編https://info.dental-net.jp/minakawa-do/2019/02/17/%e6%8a%9c%e6%ad%af%e3%81%97%e3%81%9f%e5%be%8c%e3%81%ae%e4%bf%ae%e5%be%a9%e6%96%b9%e6%b3%95%e3%80%9c%e3%83%96%e3%83%aa%e3%83%83%e3%82%b8%e7%b7%a8%e3%80%9c/

被せ物
「クラウン」と言ったりもします。これは歯を金属で全周覆うような構造で、読んで字の如く、土台となる歯に被せるもののことです。そのため、ブリッジも被せ物の一種ということになりますね!

基本構造としてはこんな感じです。根管治療の済んだ歯に対して、まずは土台となる金属(メタルコア)を入れ、その上から被せるといった構造です。土台と被せ物は別々に装着する感じですね。

差し歯
正式には「歯冠継続歯」もしくは「ポストクラウン」と言います。これも厳密にはクラウンの一種ですが、上の画像なような一般的な被せ物の構造と違い、現在ではほとんど行われていない修復方法です。
上の画像だとメタルコアと被せ物は別々に作っていますが、差し歯は土台と被せ物を一体化させたものです。コアと一体化した歯を根っこに差し込むようにして装着することから、差し歯と言われます。
構造上、根っこが割れたり適合が悪くなりやすいという欠点があるため、古い技術として保険診療では出来なくなりました。

これら被せ物や差し歯は、自分の歯の根っこが最低限残っているので、全く歯のないところに入れる入れ歯やインプラントとは全く別のもの、ということですね!

詰め物
型どりをして後日装着する「インレー修復」と、削ってその場で詰める「コンポジットレジン修復」の2種類があります。被せ物は歯の外側を削って、そこを覆うようにする構造ですが、詰め物は基本的に、歯の内側を削ってそこに材料を詰める、といったやり方をします。削る範囲が小さい時は詰め物を選択します。

インプラント
これは入れ歯などのように、欠損した部位に対して行われる、いわゆる欠損補綴の一つです。

インプラント体と呼ばれる、人口の歯根を顎の骨に直接埋め込み、その上にクラウンを固定します。歯を削る必要なく欠損補綴が可能で、自分の歯のように噛むことができます。
とてもいい治療法なのですが、外科手術が必要で、保険外治療なので治療費が高額になりやすいです。

いかがでしたでしょうか?それぞれの違いを簡単に説明してみました!この記事が治療法の選択の手助けになれば幸いです。
残念ながら皆川歯科医院では、現在インプラント治療は行なっていないので、もしインプラントをご希望される場合には他の医院様をご紹介させていただくことなりますので、ご了承ください。
ここまで読んでいただきありがとうございました。副院長でした。

抜歯した後の修復方法〜入れ歯編〜

こんにちは!副院長です!
前回はブリッジを用いた抜歯部位の修復方法と、その注意点をお伝えしましたね!今回はその続きとして、入れ歯による修復方法について説明していこうかと思います。


入れ歯には大きく分けて2種類あります。歯が1本もない顎に装着する「総入れ歯」と、残っている歯にバネをかけて安定させる「部分入れ歯」です。今回はブリッジに対しての入れ歯ですので、主に部分入れ歯のほうのお話になります。

まずはこちらの画像をご覧ください

これが最も基本的な入れ歯の構造です。まず目につくのは、銀色のバネだと思います。ブリッジのように歯を大きく削って接着剤で固定するのではなく、「クラスプ」と呼ばれるこの金属のバネを、両隣りの歯に引っ掛けて安定を求めます。なので、取り外しができる、というのがブリッジとの大きな違いです。これが長所にも短所にもなります。

歯を削る量が少ない
画像をご覧の通り、バネを歯に引っ掛けて安定させるので歯を削る量を最小限に抑えられます。削ったとしても、沈み込みを防止するための2mm程度の溝を掘る程度で済みます。そのため、削った後にしみるということが少ないです。

支えの歯のお手入れがブリッジに比べて楽
ブリッジは完全の固定してしまうので、土台のお掃除が難しくなります。ですが、入れ歯は取り外しができるので、支えとなっている歯のお掃除がブリッジに比べると難しくありません。この点は、取り外せることが有利に働いています。

適用範囲が広い
ブリッジはその構造上、たくさんの歯が失われた状態では作ることができません。その点入れ歯は、残った歯と歯茎で支えるので、残りの歯が1本しか無かろうがなんだろうが装着が可能です。そのため、ブリッジではどうしようもない場合に、入れ歯が選択されることが多くなります。

違和感が大きい
入れ歯は金属のバネと、樹脂の床部分、そして樹脂の歯で構成されています。その中でもクラスプと床部分は、口の中で加わる様々な力に対して壊れないようにするため、ある程度の厚みを持たせないといけません。そのため、使用に際して違和感が大きく、慣れるまでに時間を要します。

機能的に劣る
ブリッジのように完全に固定するわけではないため、自分の歯のように何でも噛める、というわけにはいきません。入れ歯が苦手とする食べ物が存在します。歯茎を床で大きく覆う場合では、味や熱を感じづらくなることもあります。また、会話においても、発音しづらいということがあります。

見た目に劣ることがある
保険の入れ歯の場合、金属のバネを使うので、装着する場所によってはバネが目立ってしまい、見た目に影響します。

これらが入れ歯の主な特徴です。いかがでしょうか?上に挙げた短所も、入れ歯の素材や組み込む装置でかなり改善出来ることがあります。例えば金属のバネを使わない、見た目の良い入れ歯などがありますね!
一口に入れ歯といっても、たくさんの種類があります。歯医者さんによっては取り扱いに差があるかと思いますので、かかりつけの先生に相談してみましょう!
読んでいただきありがとうございました!副院長でした。
塩竈で入れ歯を入れるなら皆川歯科医院!

抜歯した後の修復方法〜ブリッジ編〜

こんにちは、塩竈市本町の皆川歯科医院の副院長です!
いきなりですが、ブリッジという言葉を聞いたことありますか?例えば歯医者さんで歯が無くなってしまった部分に対して、
「ブリッジにしますか?入れ歯にしますか?インプラントという手段もあります。」
と言われたことなどはないでしょうか?これらの3つは、いずれも歯を失った部分を補うための治療方法のことです。
今回はその中でも、ブリッジについて説明したいと思います。

まずはこちらの画像をご覧ください


歯がない部分の両隣りの歯を削り、そこを土台に橋渡しをするようにして、失ってしまった歯を含め、3本分の被せ物が装着されようとしていますね。これがブリッジの最も基本的な構造です。ブリッジは土台に対して、接着剤を用いて固定するので、入れ歯のように付けたり外したりをする必要がなく、違和感なく使うことができます。
じゃあ入れ歯よりもブリッジの方が絶対良いじゃん!と思うかもしれませんが、注意すべき点があります。

歯を削る量が大きい
画像を見てわかる通り、土台となる歯をグルッと一周削っていますね。元の歯の形や大きさを考えると、かなりの量を削っていることが分かります。また、ブリッジはそれぞれの土台が、ある程度平行に生えていることを求められるので、土台となる歯の生え方によっては、根っこの治療をしないといけない場合もあります。
削った歯は自然に回復することはありません。もし土台とする歯が、全く何も手をつけていない健康な歯であるとするならば、慎重に考えるべきでしょう。

お手入れが難しくなる

画像の赤く丸をしている所を見てください。ブリッジにした場合、取り外しができないので、この部分のお掃除がとても難しくなります。せっかく綺麗にブリッジを入れたとしても、歯磨きが行き届いていなければ、こういった所から歯周病がひどくなってしまい、最悪の場合抜歯になってしまいます。その点、入れ歯は固定式ではないので、残った歯のお手入れはブリッジほど難しくはありません。

上に書いたように、ブリッジができる場合、しない方がいい場合もしくは出来ない場合というのがあります。もちろんリスクは承知の上で、ブリッジにするという場合もあります。
患者さんのお口の中は一人一人異なりますので、様々な条件を考慮に入れて、治療方針を提示、決定していきます。まずは、それぞれの利点、欠点を担当医に相談してみてください。
歯がなくなってしまう前に皆川歯科医院へ是非ご相談を!

口呼吸の怖いところ

こんにちは!副院長です。立春が過ぎ、春一番も吹き荒れました。寒さも和らぐと、今度は花粉の季節がやってきますね!
私も長い間花粉症に悩まされ、ひどい時は鼻が詰まって息苦しく、口で呼吸せざるを得ないこともありました。
脱感作療法を始めてからはだいぶ楽になりましたが、口呼吸で寝てた時の口の渇きはだいぶ酷いものでしたね。
今回はそんな「口呼吸」のお話です。

注目されています!口呼吸!
前回のフレイルに続き、最近クローズアップされることの多いのが口呼吸とその弊害についてです。
口は鼻が機能しない時に、代わりに空気の出入り口になりますが、鼻と比べると口からの呼吸は、外気の刺激をガツンと受けやすくなっています。例えば鼻毛がないので異物の除去能が劣ったりします。なので、口での呼吸は、あくまでも一時的なものと考えてください。
でも周りをよーく見てみると、ポカンと口を開けている人意外と多いのではないでしょうか?子供がいる親御さんは、自分の子供のクラスの周りの子を見てみてください。口が開いている子が結構いませんか?一説によると、幼児を対象にした研究では、約20%に口呼吸が認められるとしています。小学校高学年を対象にした専門家の診察では、その割合が倍以上になるとされています。
では、口呼吸がどのように歯科的な問題を引き起こすのでしょうか?口呼吸を行なうことで、歯茎や歯の表面の乾燥が起こります。この乾燥というのが問題なのです。

口の乾燥が引き起こす問題
虫歯
歯は酸に弱く、口の中の環境が酸性に傾くと虫歯になる危険性が高まります。しかし、唾液には、酸性に傾いた環境を中和する「緩衝能」という力があり、単純に唾液が多い人ほど緩衝能は大きくなるため、虫歯への抵抗性が高いと言えます。なので、口の中が乾燥するということは、唾液が少ない状況と一緒なため、虫歯のリスクが高くなります。

歯周病
唾液中には抗菌作用を示す物質がいくつか存在するため、歯周病の原因菌に対してある程度抵抗性を示してくれます。そのため、乾燥すると抗菌物質による免疫力が失われてしまい、細菌の数が増え、歯周病を悪化させる原因にもなります。さらに、口の中が常に乾燥している状態では、プラークや歯石の形成が促進されるので、それも歯周病悪化につながります。

口臭
乾燥で細菌が増えると、細菌が作り出す口臭の原因物質の量も増えます。朝起きた時に感じるお口の匂いはこれです。

これら乾燥が引き起こす問題の他に、
唇の締まりがなくなることによる、歯並びへの影響などもあります。

いかがでしたでしょうか?口呼吸に関してご自身で気になった部分はありましたでしょうか?口の中が乾くと風邪もひきやすくなってしまうので、全身の健康にも影響があります。乾燥しやすい今の季節だからこそ、気をつけていきたいですね!副院長でした!

口呼吸の相談は皆川歯科医院まで!

「フレイル」が今注目されています!

こんにちは、副院長です!

明けましておめでとうございます。本年も皆川歯科医院をよろしくお願い申し上げます!
ブログの更新が滞ってしまいましたが私は元気です。今年はまさに暖冬という感じですね!お正月もそんなに寒さを感じませんでしたし、雪かきも苦労するほど積もりませんでしたね。このままあまり雪が降らないことを祈っています。

ところで最近、色んなところで急に「フレイル」という言葉を目にする事が多くなってきました。ここ数年くらいから見かけてはいましたが、急に去年、一昨年くらいからテレビの健康番組などでも盛んに言われるようになってきましたね!じつはこのフレイル、超高齢化社会となった日本の特徴的な問題であると言えます。
このフレイルというのは、加齢に伴い、筋力や心身の活力が低下した状態のことを言います。もっと具体的に言うと、例えば転びやすくなった、外出が少なくなった、活動的でなくなったというような状態です。似た言葉に、「サルコペニア」というのがありますが、これは運動機能の低下に焦点を当てたものであることに対して、フレイルは、身体的、精神的、社会的な問題までを含むものです。フレイルという病名があるわけではなく、これはあくまでも概念的なものです。ですが、これが加速していくと、転倒や病気の多発、そしてそれによって障害を抱えてしまう、といったことにつながっていきます。

歯医者さんも注目!オーラルフレイル!
先に説明したように、フレイルというのは全身的な機能、気力の低下のことを指します。そこから派生して、お口の機能の低下をあらわすものとして、オーラル(お口の)フレイルという言葉が歯科界でも盛んに取り上げられるようになりました。じつはお口の機能が低下する事で、全身的なフレイルを加速させるというような事が言われています。これはどういう事なのでしょうか?フレイルの進行を簡単に説明してみましょう!

フレイル第1段階:社会性/心のフレイル期
なんとなーく外出する気が起きなくなったり、人との接触が面倒になってきます。この段階で例えば歯が欠けたり抜けたりしても、歯医者行くの面倒だなーそんなに困ってないしいいかなー、なんて言って放置するようになり、自分のお口の健康に対して、だんだんと興味を失っていってしまいます。

フレイル第2段階:栄養面のフレイル期
この段階でオーラルフレイルがガッツリ関係してきます。つまり、食べこぼしが増える、なんかむせる、なんか噛めないものが増えた、なんか舌が回らない。こういったわずかな機能の低下が、だんだんと食欲の低下につながっていきます。ここで、でも歯医者行くの面倒だな、となって放置されてしまうと、全身的な機能の低下へと移ってしまいます。

フレイル第3段階:身体面のフレイル期
食事自体が億劫になると、当然栄養が足りなくなってきます。そうすると、筋力の低下、運動機能の低下、代謝量の低下が起こってきます。また、栄養が足りなくなってくると、当然様々な病気の危険性も増してきますね。

フレイル第4期:重度フレイル期
ここまで進むと嚥下(飲み込む動作)障害、咀嚼(噛む動作)機能不全、運動障害や栄養障害が出現して、要介護状態となってしまいます。

オーラルフレイルを感じたら⁉︎
歯を失ってしまうという事態に陥ったら、まずは歯医者さんに相談し、適切な処置を受ける事が大切です。また、地域などでも口腔機能向上のためのセミナーなどを開いていることもありますので、そういったものを利用するのもいいでしょう。

いかがでしたでしょうか?最初は何気ない違和感から始まるのがフレイルです。自分の体のことを1番よーく知っているのは自分ですから、しっかりと自分で体のサインに気づいてあげることが大切ですね!
高齢者の増加に伴い、フレイルというのがこれから色々なところで騒がれてくると思います。まずは予防を第1に考え、心身ともに健康な日々を過ごしていきましょう!副院長でした!

お口の衰えを感じたら、塩釜市の歯医者、皆川歯科医院まで!

子供の「食べる」についてのお話

こんにちは!ブログの更新がかなり遅れてしまいましたが副院長は元気です!
とても冬らしい気温になってきました。私はとても寒がりなので、街着としてはおよそオーバースペックなアウトドア用のダウンが手放せません。
今回は、子供の「食べる」についてということで、子供のお口とその機能の発達についてお話ししていこうかと思います。

「食べる」機能の発達
皆さんは普段から何気なく、お口にものを運んで、咀嚼し、飲み込んで食事を楽しんでいることかと思います。この一連の動作は自然に身につくものではなく、成長に応じてステップを踏んでいき、学んでいくことで身につけていきます。おっぱいから離乳食に、離乳食から大人と変わらない食事形態へと、発達に応じた食事を口にしていくことで、徐々に自分のものへとしていきます。
このとき注意したいのは、月齢や年齢というのはあくまでも目安であり、厳密にそれに従うことはない、ということです。

咀嚼機能の発達目安
5〜6ヶ月:哺乳反射というおっぱいを飲むための反射行動が少なくなってきます!スプーンを舌で押し出す動作が少なくなってくるのが目安です。
この時期になると口に入ったものを奥に送り込み、唇を閉じて飲み込む、という大人と同じ動作を覚え始めます。

6〜9ヶ月:乳歯が生え始める時期です。舌と上顎で食べ物をつぶす動きをするようになります。

9〜11ヶ月:上と下の顎が合わさるようになることで、前歯でかじり取る事が出来るようになります!また、かじり取ったものを、舌で左右に送るようになります。それにより舌と上顎で潰せないものを、左右の歯茎で潰す動作も行うようになります。

12〜18ヶ月:だいたいこの頃が離乳の完了期です。この頃になると、乳臼歯(乳歯の奥歯)が生えてきます。そうすると、奥歯で食べ物をすり潰す動作を行えるようになってきますので、この時期から3歳頃に咀嚼機能が発達していきます。

このような感じで食べる機能というのは発達していきます。注意したいのは、これは人種、地域などで差がありますから、人より遅いからといって焦る必要はありません。そして、離乳の時期というのは、歯で噛むというよりも、舌や歯茎を使ってすり潰す動作が多いです。なので極端に硬いものや皮や繊維が残るもの、弾力があるものなどは食べづらいので注意しましょう。

いかがでしたでしょうか?歯医者さんの「食べる機能」の発達という観点から見た、離乳期のお話でした。けっこう珍しいのではないかと思います。色々と子供の食に関して思い悩むことが多いかと思いますが、一貫して子供もかなり小さい時から「食べる」ということを楽しんでいるという事です。ですので、子供と一緒に「食べる」を楽しむのが、食事を通しての子供の成長の助けになりますので、是非とも家族での食卓を囲むということを楽しんでください!副院長でした。

塩釜の小児歯科は皆川歯科医院まで!

レントゲン写真は放射線を使っている?

こんにちは、副院長です!
コーヒーをそろそろアイスからホットで飲みたくなってきましたね!当院の近くに美術館があるのですが、そこに入っている喫茶室のコーヒーがとても美味しいということで、皆川歯科医院で流行中です。
ところで先日、メールにて
「レントゲン写真は放射線を使っている、と聞いたのですが、体に影響はないのでしょうか?」
というご質問をいただきました。確かに、放射線という言葉に敏感になる方もいらっしゃるかと思います。
ということで、今回は歯医者さんで使うレントゲン写真についてのお話をしていこうかと思います。

レントゲンは安心なのか?
結論から言うと安心です。大人も子供も、おねーさんも安心です。
じつは放射線というものは、自然界に当たり前のように存在していて、普通に生活しているだけで普通に体に浴びています。大気中や土壌に存在していたり、宇宙からくるものもあります。
放射線量の比較を載せてみましょう。ちなみに放射線量はmSv(ミリシーベルト)という単位で表しています。

自然放射線による年間線量(日本平均):2.1mSv
自然放射線による年間線量(世界平均):2.4mSv
航空機旅行(東京⇄ニューヨーク):0.11〜0.16mSv

次に医療現場でのレントゲン撮影での放射線量を見てみましょう。

胸部のレントゲン撮影(1回):0.06mSv
歯科の小さいレントゲン撮影(1回):0.01mSv
パノラマレントゲン撮影(1回):0.03mSv
歯科用C T撮影(1回):0.1mSv

どうでしょうか?普通に生活していて浴びる放射線量に比べると、レントゲン撮影で浴びる放射線量はごくわずかということがわかりますね!
また、撮影は口の周りに限られるので、胎児への影響が少なく、妊婦さんでも安心して撮影を受けられます。

レントゲン検査は必ず受けなければいけないの?
そんなことはありません。いくら「安心です!」といっても、心配される方もいらっしゃるかと思います。なので、どうしても嫌な場合は断ることもできます。
ですが、レントゲンは診断の精度を上げるためには、非常に重要な診査の一つですので、出来れば受けていただきたいのが歯科医師の本音です。

レントゲンで何がわかるの?
口の中を目で見ただけではわからないような、隠れた部分にある虫歯や、歯茎の中の骨の状態、埋まった親知らずなどを確認することができます。見えない部分をレントゲンで確認することで、診断の精度を上げることが出来ます。
ではレントゲンの見方を説明していきましょう!
レントゲンは白と黒の濃淡で患部を表します。
例えば歯、骨、金属の被せ物など、硬くて密度の高いものは白く写り、虫歯や根っこの先の膿の袋、神経、空洞など、柔らかくて密度の低いものは黒く写ります。
これは古いですが私、副院長自身の歯のレントゲン写真です。

神経がどのくらいの太さがあるのか、骨がどのくらいまで高さがあるのかなどが分りますね。これで虫歯が見つかれば、虫歯がどのくらいの大きさなのか、どのくらいまで削ればいいのかなど、予測を立てて治療に望むことができるというわけです。

いかがでしたでしょうか?レントゲン写真がどういったものか、お分りいただけたでしょうか?直接目で見られない部分を確認できるというのは、歯だけでなく、様々な疾患の治療の際にとても重要となってきます。是非とも怖がらずにレントゲン写真撮影を受けていただきたいと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました、副院長でした!

歯の根っこの治療って何をどうする治療なの?

皆さんこんにちは!先日、寒さに耐えかねて、ついに暖房をつけてフリースを着はじめた副院長です。最近はフリースの前を開けると飼い犬が飛び込んできてくれるので、抱っこしながら一緒にぬくぬくと昼寝をしています。

ところで、皆さんは歯医者さんに行かれたとき、先生やスタッフの方々が、「コンチ」と言っているのを聞いたことはありませんか?これは「根管治療」を略した言い方で、歯の神経の治療もしくは、歯の根っこの治療のことを指します。今回は、この根管治療についてのお話をしていこうかと思います。

根管治療はどういった歯にやる治療なの?
まずこの根管治療のお話をするにあたって、歯の構造を簡単に説明させてください。
とてもわかりやすい絵がありましたので、そちらを使って説明します。

こんな感じの3層構造になっています。
そして、この3層目の歯髄のある空間を「根管」と言います。この歯髄は虫歯の痛みや、歯を削ったときの痛みを感じる部分で、神経や血管が詰まっています。
例えば、この歯髄が虫歯など何らかの理由で口の中に大きく露出したり、感染を起こしたりなどして、これを残しておくと歯として正常な機能を果たせなくなってしまう場合に、歯髄や根管内に感染した細菌を取り除く治療を行ないます。この治療を総称して「根管治療」と言います。

根管治療ってどうやるの?

これも絵で説明しましょう。

1.まず何らかの理由で、歯髄が感染してしまった歯があるとします。

感染を長い間放置していると、根っこの先に炎症が起こり膿の袋が作られます。こうなると、膿の袋が周りを圧迫して激しい痛みが出てきます。

2.歯を削って膿の出る通路と、治療のための通路を作ります。

3.削った穴から、ファイルという根管治療用の器具を入れて、感染を起こした歯の内側を少しずつ削っていきます。この操作を、感染した部分を除去し、炎症が治まるまで繰り返します。4.感染した部分を除去し、先端の炎症が治まったら、取り除いた歯髄の代わりにゴムに似た材料を詰めます。
ここまでが根管治療の一連の流れです。この後、土台を作り、被せ物の型をとります。

いかがでしたでしょうか?根っこの治療がどういったものなのか、お分りいただけたでしょうか?
実は歯の根管は図のようにまっすぐな管ではなく、曲がっていたり、枝分かれしていたりするため、 治療がとても難しくなることがあります。また、さまざまな原因で、一度症状が治まっても再発する場合もあります。これまでの報告では根っこの先に炎症のある歯の根管治療の成功率は、60~80%程度とされています。そのため、根管治療中に抜歯となることもありますので、治療の際には主治医とよく相談してください。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。副院長でした!

 

塩竈市の根管治療は皆川歯科医院まで!

虫歯治療の実際!金属と樹脂の使い分けは?

みなさんこんにちは!副院長です。急に寒くなってきましたが体調を崩されたりしていないでしょうか?咳がひどい風邪が私の周りでは流行っているようですので、気をつけてください。

ところでみなさん、歯医者さんに通っていて、今日の虫歯は削って詰めて1回でおしまいなんだな、とか、今日の虫歯は型を取って2回に分けて治すんだな、とか思ったことありませんか?すべての虫歯治療が1回で終わったらとーっても簡単で良いですよね。なので今日は虫歯の治療の仕方についてお話していこうと思います。

虫歯治療に使う材料の違い

現在、虫歯の治療で使われている材料の簡単な分類は

・金属
・コンポジットレジン(樹脂)
・セラミック

こんな感じです。さらに、それぞれの特徴を簡単にまとめると

・金属・・・硬い、強い、見た目悪い
・コンポジットレジン(樹脂)・・・柔らかい、削れやすい、見た目そこそこ
・セラミック・・・硬い、もろい、見た目いい

こんなところでしょうか。金属は見た目の悪さを除けば、耐久性は申し分ありません。レジンは柔らかいので、瞬間的な衝撃に対してはそれを吸収する作用がありますが、ゴシゴシとやられると削れてしまいます。セラミックは硬いので削れることはめったにありませんが、瞬間的な衝撃にはあまり強くありません。プラスチックのお椀は、落としても割れにくいですが、瀬戸物のお椀は割れてしまいますよね?レジンとセラミックの違いはそんな感じと思ってください。
この中で、金属とセラミックは型をとって、次回来院時にセットというのが一般的です。

型をとるのととらないの、何が違うの?

使う材料や治療する場所など、考えるべき要素はたくさんありますが、簡単に言うと、歯のもともとの形をどの程度損なうのかどうか、で決めます。被せ物のように全体を大きく削る場合はもちろん型をとって治療をします。では詰め物の場合はどうでしょう?絵を使って、いくつか例を説明してみましょう。ちなみに絵は私が描きました。

例1)
削った穴の周りにしっかりと自分の歯が残っている場合

これは最も安心してレジンを使用できる例です。削ったその場で詰めるので、一回の来院で終えることが出来ます。

例2)
隣の歯と接している部分を削った場合

これもレジンを使用して修復することが多いです。場合によっては型をとって修復することもあります。

例3)
削る範囲が大きく、詰め物で覆う範囲が大きくなる場合このように、大きく削る症例では型をとって修復します。ここまで大きくなると、お口の中で操作するレジンでは元の形を再現するのがとても難しく、段差や隙間を作ってしまって、逆に虫歯の出来やすい形になってしまう恐れがあります。

と、こんな感じです。いかがでしたでしょう、参考になりましたでしょうか?ここで説明した例は、あくまでも当院での基準のひとつですから、すべての医院さんでこれが当てはまるわけではありませんので注意してくださいね!

虫歯治療一つとっても、それぞれの歯医者さんの特徴というのがありますので、担当の先生とよく相談して納得のいく治療を受けましょう!そして、私たち歯科医師の仕事が患者さんの人生の一助となれば幸いです。

ご質問がありましたら、トップページのメールフォームをどうぞご利用ください!
読んでいただきありがとうございました、副院長でした!

 

 

塩竃市の虫歯治療は皆川歯科医院まで!

 

歯周病の治療ってどんなことをするの?

みなさんこんにちは!副院長です。更新が遅れてしまい申し訳ありませんでした。前回は歯周病の概要についてお話しましたね!今回はタイトルにもあるとおり、歯周病の治療についてお話していこうかと思います。

 

歯周病治療の近道は日々の歯磨きの徹底にあり!

治療の基本というのは、原因を除去することにあります。前回のお話の中に、歯周病の原因は「プラーク」です、ということを書いていたと思います。なので「歯周病の治療=プラークの除去」ということになります。プラークの除去、つまり日々の歯磨きをしっかり行なうという基本的なことが、歯周病治療の最も大切で、重要なステップなんです。もうこれが歯周病治療の8割以上を占めるといっても過言ではないくらいです。

時間をかけて歯磨きをしていますよ!という方は結構いらっしゃいます。ですが、意外と皆さん磨き残しがあるのです。歯磨きはかけた時間よりも、いかに歯ブラシが正しく当たっているか、なんですね。そのため、歯周病治療は正しい歯磨きの仕方を練習するところから始めます。最近では、歯ブラシ以外にもデンタルフロス(糸ようじ)や、歯間ブラシ、タフトブラシなどの補助器具も使うことが一般的になってきました。

 

歯磨きで取れないかたーい歯石は歯医者さんに任せましょう

そもそも歯石というのは磨き残したプラークと、唾液中のミネラル分と合体して出来たものです。

歯石の表面はとてもでこぼこしていて、プラークがくっつきやすくなっています。つまり新たな汚れが付着するための足場としての役割をしているんですね。なので、歯石を放置しておくと、どんどんプラークが付着していき、それがまた歯石となって・・・という悪循環に陥っていきます。

歯石は硬く、歯磨きではとれないため、はじめに超音波スケーラーという器具で除去していきます。

さらに、このとき取りきれなかった歯茎の奥の歯石を、今度は小さい刃のような器具を使って、改めて掃除していきます。この場合、痛みを伴うことが多いので、麻酔を使うことが多いです。

ここまでの治療が終わった段階で、出血が減ったなどの声が患者さんから聞こえてくることが多いです。

 

それでも取りきれない汚れには最終手段!

歯医者さんで歯茎を切開するのは、埋まった親知らずを抜くときだけではありません!麻酔を使って歯石を取っても治らないような、進行した歯周病に対しては、最終手段として「歯周外科処置」を行ないます。

進行した部分の歯茎を切開し、悪い部分を直に見えるようにして、綺麗にしていく処置のことを言います。

 

いかがでしたでしょうか?今回はおおまかな歯周病治療の流れを説明しました。はじめにも書いたとおり、歯周病治療の鍵は「日々の歯磨きの徹底」です。最終手段の外科治療をしても、歯磨きの徹底がされていなければ元通りになってしまいます。口の中の環境は一人一人違うので、歯磨きの仕方を含めた歯周病治療は、言ってみれば完全な「オーダーメイド」となります!

最近歯茎の状態が気になるという方!ぜひ一度、歯周病検査から始めてみませんか?

読んでいただきありがとうございました、副院長でした!

 

 

塩竃市の歯周病治療、予防歯科は皆川歯科医院まで!